2018年05月04日

読み終えて脱力中

きょうは久しぶりにネット小説の感想。

神鳥を殺したのは誰か?」 鳩子様 
第三回カクヨムコンエントリー中の作品です。
※性描写、暴力シーンあり
全74話(196960字)完結

神鳥が舞い降りた中華風の国の物語。
皇太子と相思相愛で結婚した澪洛(れいらく)。
ところが、結婚直前に出会った、皇太子の父親であり皇帝である男が彼女に横恋慕。
皇太子を愛している澪洛は決断を迫られ、後宮内のどろどろの人間関係も知ることに。
中華風愛憎、ミステリ、恋愛、サスペンス、みたいな。


神鳥殺し、という場面が早くから出されており、読者は、誰が犯人なのかを推測しつつ話を進めていく形になっている。
犯人が誰かということも興味深いことだったが、次々やってくる恐ろしく苦しい場面の連続に、息つく暇もないほどだった。
執着愛のえぐさが半端ない。

きのうの夕方から読み始めて、38話ぐらいでいったん読むのを止めて就寝。
そしたら、神鳥が私の夢に出てきてしまった。
よみがえって巨大化した神鳥が……私はうなされていたらしい。家族に起こされた。
夢に出てくるほどのインパクト。

今日読み終えて、しばし脱力。心を持っていかれてる。
なんかすごいものを読んでしまった。
無料で読めるWEB小説で、こんな濃厚な作品に出会えることはめったにない。
作者さんの深い知識が垣間見える世界の作りこみ。
容赦ないストーリー。

私はどちらかと言うと、中華系のお話は漢字がめんどくさいのであまり読まない。
見慣れない漢字ばかり並べられると、作者さんのこだわりを押し付けられている気がして読みたくなくなるのだ。
それでもこの小説には、そんなことなど考えさせないほどの力を感じた。

カクヨムコンの中間発表に残っているのは当然だと思った。この作品、何らかの賞を受賞して勝つような気がする。
こんなすごい作品でも入賞できないとしたら、売れ筋じゃない、それだけの理由しか見当たらない。

心をざわめかせる激しいストーリー展開に、しっかりと作りこまれた世界観。
読み応えあり。
これはおすすめ。ただし大人向け。
誰も死なない小説がすきとか、みんなが笑っているだけのほんわか話が好みの方には無理かも。
posted by 菜宮 雪 at 17:41| Comment(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月22日

「椅子を作る人」(なろう版)を読んだ!

今日は久しぶりにネット小説の感想です。

椅子を作る人」 山路こいし様
モーニング大賞受賞作、2017/7/22(本日です)書籍発売!
おめでとうございます!

ネット小説は、書籍になってしまうと削除されてしまう場合が多いので、あわてて読んできました。
私が読んだのはなろう版。
今日の時点では削除されていません。
この作品はカクヨムさんにも掲載されていますが、そちらもまだ読める状態で。
紙の書籍版が出ても、このまま無料でありがたく読ませていただける?

まだ今日読み終えたばかりなんですが……ああ。
ああ。なんか、怖い。すごかった……すごいものを読んだ。
いや、その、もう少し表現のしようがあると思うんですが、読み終えたばかりの今は、そんな言葉しか出てこないような濃い作品でした。

描かれているのは一人の男の狂気。
英国サスペンス風味で、切り裂きジャック事件を彷彿させる猟奇的な事件が、優雅なクラシック音楽に乗って流れていくような。
普通の生活を描写する場面は、限りなく優雅に描かれており、それがまたこの作品の大きな魅力。

高い表現力だけでなく、巧みな構成、そして、豊富な知識がはんぱない。
音楽的なことも、イギリス的な小物などの名称もさらっと入っていて、おそらく、かなりの時間をかけて書かれたのではないでしょうか。

内容はものすごく重かったです。
ひとりの男が抱える卑屈な過去、そして信用していた少年の死。
そして狂気。現実とも妄想とも区別がつかなくなっていくさまは恐ろしく、やりきれない思いが深く残りました。

ネット小説のコンテスト、というと異世界転生ものが強いイメージですが、この作品のような重い作品が受賞した意味は大きいと思います。

軽いノリだけで書かれている作品も読みやすく面白いけれど、こういうしっかりした作品にも、もっと注目が集まってほしい。
こいし先生の今後の活躍をお祈りしています。

すばらしい作品をありがとうございました。


ひとりごと
posted by 菜宮 雪 at 18:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月15日

童話祭閉幕しました

先日、私も参加していた小説企画、なろうさんの「冬の童話祭2015」が終わりました。

参加者としては、思った以上に読んでいただけたようで、感謝でいっぱいです。
なろうさん内の公式企画でポチをあんなにもらったことないです(歓喜)。
いつももっともっと埋もれた存在ですが、今回は知らない方からも感想をもらえて、やっぱり参加してよかったと思いました。
ありがとうございました!
読み手としては、すごい参加数におののき、あまり読めませんでした。

読めた中で童話らしくてよかったなあと思った作品は以下の二つ。

かわいそうな国のかわいそうな王妃様」 marisu様作  かわいそう、とはどういうことなのか、何がかわいそうなのか、考えさせられる作品。人は誰かに対しかわいそうということでその人をさげすんでいる、ということに気が付かされる。

醜い娘とオオカミの城」  aokicam様作  これも醜い容姿ネタだけども……おとぎ話の王道をたどりながらも、細かいところで個性があるおもしろい作品。シンデレラ的な虐待要素あり。

童話かどうか、と言われると微妙かもしれないけど、なんかおもしろかったコメディ作品がこれ。
電気すとーぶと、こたつ。」 冴野一期様作  人型の電気ストーブと俺のお話。会話中心のばかげたやりとりが楽しいコメディだけど、どういうわけかあまり読まれていない。軽く読めておもしろかったんだけどなあ。もっとGOODポチをもらえてもよかったのではないかと私は思う。

他にもいいなあと思った作品はいくつもあったけれど、残念ながら内容をすでに忘れつつありここで書くまでに至らず……(脳内劣化中;)
読めた分はすべて、1:1以外の評価は入れました。
評価なんて無礼な……と思う方もいらっしゃるでしょうけど、私は自分が評価をもらうとうれしいので入れます。
たとえ2:2評価でもそれで4ポイント入ります。
不人気ジャンルのジャンル別日刊ランキングになら、たった4ポイントで20位以内に入ってくる!
ランキングから読まれる可能性もわずかですが増えます。
評価ポイントを人の作品に入れれば、当然、自分のがランキングは下になってしまうのですが。

私とご一緒した皆様、またどこかの企画でお会いしましょう。
次の童話祭に自分が出すかどうかは微妙。
童話ってなんだろう、今回も何度もそう思いました。
童話にR指定作品は必要ないような気がするんだ……
posted by 菜宮 雪 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする